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片頭痛 


~こめかみに起こる脈打つ痛み~ 

「片頭痛」は、緊張型頭痛、群発頭痛と並んで 三大慢性頭痛のひとつになっています。 

【ポイント】 

●片頭痛の前兆が起きたら、安静に。

 ●市販の頭痛薬を服用するときの注意。

●20~40歳代の女性に多い
片頭痛イラスト

  片頭痛は、こめかみに拍動性(ズキンズキンと脈打つ)の痛み が起こるタイプの頭痛です。病名から、こめかみの片側だけに症状が出ると思われがちですが、実際には約4割の大がこめかみの両側に痛みを感じています。片頭痛を発症している人の男女比は1対4と女性に多く、年齢別では20~40代で有病率が高くなっています。また、加齢とともに患 者数が減少していく傾向があります。片頭痛の多くは、月1~2回程度の頻度で起こり、症状は数十分から3日間程度続きます。このとき、拍動性の痛みに加え吐き気を感じることがあり、安静を余儀なくされるため、日常生活に大きな支障が出るケースも見られます。

●片頭痛の前兆やさまざまな要因

  片頭痛には、症状が起こるまえに前兆があるタイプのものがあります。片頭痛の前兆には、キラキラやギザギザの光が見えることや、視野が欠けたりと、視覚症状があげられています。これらが4~60分程度続いたあとに、拍動性の頭痛が起こります。また、片頭痛を患う方の多くが、なんらかの要因が引き金になって発症するという経験をされています。ストレスを感じたときや、逆にストレスから解放されたとき。月経周期。寝過ぎや睡眠不足。空腹や脱水。天気や温度の変化。匂いや音、光といったことがあげられています。

●安静にすることが大事

   片頭痛が起きる前の対処法とし ては、なにが引き金になったかを 記憶(記録)して、その状況をで きるだけ避けることが推奨されて います。 片頭痛が起きてしまったときは、 暗く静かなところで横になって安 静にします。音や光、頭を動かす ことが、頭痛が酷くなる要因とな るためです。このとき、痛い箇所 を冷やすことも有効です。

●片頭痛が頻繁に起こる

 頭痛に限らず、頭が痛いときに市販の頭痛薬を服用される人も多くいらっしゃいます。このとき、注意がふたつあります。ひとつは、頭痛が軽度のうちに薬を服用してください。痛みが強くなってからでは、薬の効き目が低下します。もうひとつは、片頭痛が起こる頻度が多く、市販の頭痛薬を月に10日以上服用することが、3か月を超えて続いているケースです。これは、薬の使い過ぎによる頭痛(薬物乱用頭痛)を引き起こす恐れがあります。処方簑を必要とする薬には、市販薬では配合できない成分を含んでおり、より高い効果が期待できます。市販の頭痛薬を週2回以上飲む状態が3か月以上続いている方は、かかりつけ医に相談するか、内科や脳神経内科、脳神経外科、頭痛外来を受診してください。


生活ほっとニュース 生活ほっとニュース~南海トラフ地震~

 南海トラフ地震「南海トラフ地震臨時情報」が、8月に初めて発表されました。南海トラフは、静岡県の駿河湾から九州の日向灘沖まで伸びる、海底の溝です。この場所を震源として起こるのが、南海トラフ地震です。まず大事なことは、南海トラ フ地震は、「今後30年以内に70~80%の確率で起きる」と予測されていることです。南海トラフ地震は、今後起きる巨大地震が最初ではありませ ん。およそ100~150年に1度の間隔で、これまでに何度も起こっています。前回の「昭和南海地震」は1946年に起きていて、その前の「安政南海地震」から92年後のことでした。南海トラフ地震では、一度大きな地震が起こったあと、時間をおいて別の場所で大きな地震が起こる可能性が指摘されています。このため、南海トラフ地震で被害にあっていない地域にも、「巨大地震警戒」「巨大地震注意」といった警報が出されます。
【巨大地震警戒】
マグニチュード8.0以上の地震が発生した場合、「地震発生から30分以内に、津波で30センチ以上浸水する地域」に出される警報。状況によっては一週間の避難を行なう。
【巨大地震注意】
マグニチュード7.0以上の地震が発生した場合、避難までは求めないが、日頃の防災対策を再点検する。

資料提供:メディカルライフ教育出版