石川医院 ヘッダー画像

2006年前院長便り

2006年1月
あけましておめでとうございます。
あっという間の1年でした。
年々時の過ぎ行くのが早く感じられる様になっていますが、 皆様は如何でしょうか。 昨年は私にとってはあまり可・不可の無い年でしたが、 日本全体では大きな政治・経済の転換がみられました。 また、社会的には例年以上の大きな事件や陰惨な事件が 発生しております。
今までの常識を超えた事件や犯罪の多発で、 日本人の感受性が麻痺してきているのではないかと心配しております。
また、こと更に暗い事件を大きく書きたてるマスコミのあり方が、日本人の意識や感性を変えてきている責任を考える 必要があると思います。
日本人が本来もっている、他への思いやりの心と良識によって自己規制がなされるべきではないでしょうか。

2006年2月

楽しみにしていた正月休みもあっという間に終わり、 2月になりました。 皆様は何か今年の新しい計画をスタートさせましたでしょうか。 私の方は非常に俗で低次元ですが「はげ防止計画」の野望を 1月1日からスタート致しました。
家族や周囲の皆様の失笑・苦笑・冷笑をかいつつも、 至ってまじめに取り組んでおります。 そして少し良くなってきたような気もします。 (抜け毛が少なくなった...?)
また、医院の方は例年のように暮れからの インフルエンザの多発による混雑で、 皆様には大変ご迷惑をおかけ致しております。
1月末時点で、インフルエンザの患者さんが200名を超えました。 昨年は4月頃までインフルエンザの爆発的な発生があり、 500名以上の患者さんへタミフルの投薬がありましたので、 まだまだ油断はできません。
最近では高齢者の方のインフルエンザによる死亡 (肺炎・呼吸不全)があったようですので、 皆様もどうかお気をつけ下さい。
間もなく春です、寒さに負けず頑張りぬきましょう!!

2006年3月

足柄の熊院長にも春の訪れとともに明るい話題がありました。
可愛い女児の初孫誕生です。
もとより子供が好きですが、 初孫の誕生で新たな生きがいと働く喜びが湧いてきます。
新しい生命の誕生は、少しずつ生命のエネルギーが
衰えてゆく者にとって希望の甦りです。
育ちゆく生命の為に平和の時代が永く続くことを願っています。

2006年4月

DNRの指示(蘇生拒否の指示)について
今回は最近ニュースで騒がれている安楽死に関係のあるDNRについて書いてみたいと思います。
DNR(do not resuscitate)の指示とは、死の確実な進行性の病気で、病気が進行して心肺停止に至った場合に蘇生処置の拒否を指示するということを意味します。最近話題になっている安楽死においては人為的に死期を早める行為がありますが、 DNR指示の場合は心肺停止になるまでの処置は行われます。 DNR指示のある場合、個別の事例について救命処置を どうするかということについて意見が分かれることがありますが、日本では現在DNR的なことはしばしば行われています。 しかし日本と米国等と異なる点は、 日本ではDNR指示が医師や家族との話し合いや 暗黙の了解という形で、本人の関与なしで決められているということです。 蘇生拒否の主体は患者さん本人であるべきだと思いますが、 日本では未だDNRに関して公的な取り決めがなく、 ましてや範囲を広げた安楽死・尊厳死に関するルールは全く無いというのが実情です。

2006年5月

「食」に対する原点がその人の生き方に大きな影響を持つ様です。
子供の頃にどういう食事をしたか又はさせられたか、満足に食べられたか、 他と比較してどういう思いをしたか等は大きな問題です。
私にとって食に対する望みとは、満足に食べられれば良いということです。
学生時代の夢は、小遣いの心配なく静かな喫茶店でカレーを食べ、コーヒーを 2杯ほど飲み、ゆっくり好きな本を読めたら良いなということでした。
日本は今では豊かになり、食物が満ち溢れているように見えます。
私もこの現状を楽しみながらも、心の中では「何かおかしいぞ」「これは本当の生活ではないぞ」と空虚で脆い感覚を抱いております。
20歳過ぎ学生運動をしていた頃、路傍で痩せこけ飢えて活動をしていた時に、 店に連れて行って時々カレーライスとコーヒーを恵んでくれる人がいました。
飢えている時に助けてくれた人のことは忘れません。
「リオ」という喫茶店の店主さんでした。
店は無くなっていましたが、お元気でいらっしゃいますでしょうか?

2006年6月

~高尾山ハイキング~
5月28日、日曜日、沖縄の旧制三中・三高女・名護高等学校を母体とする 「東京南燈同窓会」のハイキングがありました。 日頃、患者さんには生活習慣病の予防と治療の為の運動を勧めていながら、自分は運動不足というギャップに悩んでおります。昨年11月に同窓会の会長を 引き受けたのを機に、親睦と健康増進を兼ねてハイキングを企画しました。 あいにくの曇り空でしたが、平均年齢60歳を越えたメンバー9名は楽しく、元気よく山頂まで登りました。メンバーの中には山歩きのプロでアウトドアライターの津波(つは)克(かつ)明(あき)さんがいて、彼から山登りのコツや木・草花の名前、気象の見方等の指導を受けながらの楽しいハイキングでした。入門コースの山歩きでし たが、雨上がりの新緑が鮮やかで気持ち良く疲れました。 皆様も津波さんとの楽しい山歩きに参加なさっては如何でしょうか。インター ネット「津波克明」でホームページが検索できます。 今回は高尾山ハイキング参加者の写真と初孫の成長ぶりを見ていただきたいと 思います。

2006年7月

~介護保険制度について~
介護保険制度は平成12年4月から始まりました。その目的は、加齢等によって 他からの助けがないと生活を維持できない状態になった者に対して、市町村が介護サービスを提供してその状態を悪化させない又は軽くしてあげるための制度です。勿論国民はその為の保険料を徴収されますし、サービスを受ける為に申請書を出したり、調査を受けたり、医師の意見書というものも必要になります。実際のサービスに対しては一定の自己負担金も必要になります。 65歳以上の2号保険者は無条件で介護を受けたいと思う方は申請できますし、 45歳から64歳までの方は、脳血管障害等の特定の病気の方が、申請をして認められれば介護を受けることができます。 この制度は、今まで家族や親戚やごく身近な付き合いのある者が行っていた、お年寄りや身体の弱っている人達に対するお世話を、国民皆でやりましょうという制度です。そして困った時に皆が等しく恩恵を受けられるように育てていかなければならない制度だと思います。

2006年8月

~母校を訪ねて~
7月24日、沖縄の母校「名護高校」を訪ねてみました。 昭和37年3月の卒業以来44年ぶり。
昭和57年に移転された校舎ですが、校門は移設されていて懐かしくその門を潜る。
校庭の木陰でブラスバンドの練習をしている後輩が「今日はー」と明るく声をかけてくれる。
焼けつく様な沖縄の太陽と時折そよぐ海風は昔と同じ。
校門の側に名護生徒会名で大きな立看板あり。
『スカートを下げて成績を上げよう』 時代は変わったか!

名護高校 校訓 懐かしい校門

2006年9月

~酒匂川事故は防げたか?~
8月17日神奈川県西部を流れる酒匂川で鮎釣りをしていた2名が増水した濁流に流され死亡しました。「川の水が濁ってくれば上流で何か異変が起こっていることが分かり避難できるはずだ」という方がいます。
果たしてそうでしょうか? 酒匂水系の水位を最初に測るポイントは山北町の鮎沢観測所で8月17日午前9時に水位が18cm、10時には57cmになり、 事故現場に近い平山観測所では10時45分に72cm水位が上昇して1m12cmになったようです。平山観測所での災害に備える「通報水位」は2mに設定されているため、県の河川課や企業庁もその時点では特に対策を取らなかったようです。
11時17分山北町内中州に人が取り残されたという110番通報があり、 その5分後足柄消防に119番通報がありました。12時30分頃最下流で人が流され、17日午後1時8分、横浜地方気象台が、大気異常による神奈川県西部の河川増水への注意を呼びかける気象情報を出しました。午後2時過ぎ松田署の要請で神奈川県企業庁が放送にて「川に入らないように」と呼びかけましたが、いずれも事故防止に間に合いませんでした。 静岡県側では午前10時ごろ集中豪雨となっていましたが、 17km四方間隔で設置されたアメダスをすり抜け、 静岡県側水系の支流の雨量計2ヶ所もその集中豪雨を捕らえていなかったとのことです。
国交省は「短期の降雨予測精度は向上したが、1~2時間前の予測には限界がある。上流での大雨情報強化と、利用者の意識の啓発を地道に進めるしかない。」と言っています。今回のこの様な事故は結局「現在の気象観測と災害情報では防げないので自己防衛をするしかない」ということでしょうか?

現在の酒匂川(開成町付近)

2006年10月

~メキシコの遺跡巡り~
遅い夏休みをとって、9月にメキシコのテオティワカン遺跡、ウシュマル遺跡、カバー遺跡、チチェン・イツア遺跡等の遺跡巡りをして参りました。メキシコの古代文明については日本ではあまり馴染みがありませんが、古代メキシコ文明を築いた人々は日本人と同じ祖先を持つモンゴロイドです。メキシコ人は非常に親日的で、紀元前から巨大なピラミッドの他、多数の巨大な石の建造物を造り、高度な天文学の知識を持った素晴らしい文明の歴史があります。今度の旅行では高知県の松田さん親子と東京・大田区の福田さんご夫婦が一緒でした。松田さんのお父様は74歳でしたが、息子さんにサポートされながらお元気で遺跡巡りをされておりました。又、若い福田さんご夫婦は仲良く、活発にマリンスポーツ等も楽しんでおられました。現地カンクンのガイド永塚さんは、自宅にペットとしてイグアナを飼っているというユニークな方で、メキシコの遺跡だけでなく、面白い虫や生物の解説などもしていただきました。皆様のお陰で本当に楽しい旅となりました。ありがとうございました。余談ですが、メキシコのカンクンでは日本料理店「花いち」の寿司ロールや刺身等がお勧めです。是非訪ねてみて下さい。

太陽のピラミッドの前で

虫好きの永塚武蔵ガイドさん

高知の松田さん親子

大田区の福田さん夫妻

2006年11月

~同窓会~
11月18日に沖縄の県立名護高等学校の同窓会があります。 毎年この日を楽しみにしております。三線(さんしん)と踊りがあり、沖縄の泡盛を酌み交わします。卒業後44年を経てなお思い出は鮮烈によみがえります。 皆様の青春の思い出・同期会・同窓会はどうでしょうか?

2006年12月

師走、何かと忙しい季節になりました。皆様お変わりありませんでしょうか?
足柄の熊院長の今年最大のトピックスは、2月の初孫女児の誕生です。お陰さまですくすくと育っております。 次いで大きなイベントは、東京南燈同窓会(池袋にて:沖縄県立名護高校・三中・三高女)の開催と、名護高校卒後44年ぶりの同期生会(箱根)でした。 頭髪脱毛防止実験は継続しておりますが、プロペシアの服用その他で頑張っている仲間の皆さん、来年こそは皆を驚かせましょう!