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2009年前院長便り

2009年1月

今年の幕開けは例年にも増して暗いものでした。
果たして日本はこの混迷を乗り越えることが出来ますでしょうか? 実体経済や世相が暗く悪ければ、せめて気持ちを明るく希望を持つことがこれを乗り越えるポイントになると思います。
思い起こせば、日本は60年程前に徹底的に叩きのめされ廃墟と化しました。その絶望的な状態からこの繁栄に至ったのですから、立ち直れない訳はありません。
自らと国の力を信じて頑張りたいものです。

ドールドール店内にて

2009年2月

2月は年度終わりと新年度の準備や、医師会の役員改選人事で多忙です。まだまだ本格的な寒さもあり、インフルエンザが猛威をふるっています。新聞やテレビ等では、タミフルの効かない耐性インフルエンザウィルスが多くなっていると報じられていますが、この地区ではタミフルが結構奏効しております。体力を温存し予防することが大事ですが、万一感染したら早めの受診をお勧めします。リレンザによる治療も即効性があります。

2009年3月

~禁煙薬「チャンピックス」について~
禁煙で苦労し挫折し続けている皆様に朗報です。禁煙の為のガムや貼り薬については皆様ご存知のことと思いますが、昨年から飲み薬が発売されました。
ガムや貼り薬はニコチンを体内に入れ、これを徐々に減らしていくことによって煙草のニコチン中毒から離脱しようとするものです。 「チャンピックス」という内服薬はニコチンと類似の構造で、これが神経のニコチンを受け入れる受容体にくっついてしまう為に、ニコチン不足による中毒症状をほとんど感じないで煙草をやめられるというものです。
もし信じられないという方がいましたら、小田原市成田の255号線沿いに「ドール」という喫茶店がありますので、そこのマスターに体験談を聞いてみて下さい。
「ドール」は私が週に3、4日通う本当に美味しいコーヒーを淹れてくれる雰囲気の良いお店です。でも残念ながら、30周年を期に4月末日でマスターが引退されます。5月からは昼休みにコーヒーを飲む店がなくなりますので困っております。
「ドール」のコーヒーを飲みたい方、禁煙の話を聞きたい方は4月末までに是非お出かけ下さい。

2009年4月

春4月、お花見の季節となりました。
新年度になり皆様も新しい事業や新体制でのスタートとなり、生活の変わる方が多いと思います。心身共に不安定になる時期でもありますので、健康管理には充分気を付けていただきたいと思います。 足柄上医師会でも3月末に新役員の改選がありましたが、私は引き続き平成21年・22年度の会長を務めることとなりました。皆様には公務の為いろいろとご迷惑をおかけすることがあるかと思いますが、どうか宜しくお願い申し上げます。 現在足柄上医師会の会員数は80名で、南足柄市と足柄上郡5町の病院・診療所の開業医及び勤務医で構成されており、県立足柄上病院の院長や部長の先生方も数名入会しております。
診々連係や病診連係をはかりつつ、地域医療やいろいろな公衆衛生事業を通して、地域の皆様の健康管理の為の事業を行っております。今後も足柄上医師会へのご支援を宜しくお願い申し上げます。

2009年5月

雨上がりの晴れ渡った春の日曜日に、東京南燈同窓会(沖縄・名護高等学校)のメンバーでハイキングに行きました。
場所は多摩の羽村草花園丘陵で、緑鮮やかな玉川上水の取水口を見て、川沿いを散策し、浅間岳と大澄山に登りました。日頃お世話になっている製薬メーカーのMRの皆様5人も同行し、総勢21名で良い汗をかきました。山を下って皆で美味しい蕎麦を食べ、ビールやお酒を飲み歓談しました。 同窓のアウトドアライターで山登りの達人、津波克明君の解説で草花や山菜の名を覚え、楽しみながらの中高年向きの呑気なハイキングです。
11月には厚木・伊勢原付近でのハイキングを予定していますので、御興味のある方奮って御参加下さい。

玉川上水取水口緑鮮やかな浅間岳の遊歩道

2009年6月

5月の連休を利用して韓国旅行に行きました。 韓国は近くて遠い国とも言われておりますが、歴史的・文化的には非常に大きな繋がりがあり、影響を与え合った国です。日本とも縁の深い見るべき文化遺産が沢山あります。 新型インフルエンザ騒動の最中の旅行でしたが、景福宮と景徳宮という朝鮮王朝第1・第2の王宮を見学してきました。石造と木造の違いはありますが、日本の神社仏閣との建築上の強い相関を感じました。 韓流ドラマのロケ地では、日本の熟女の皆様の喚声が聞こえておりました。観光の後のお楽しみは本場の焼肉と冷麺等で、堪能してまいりました。

有名な冷麺の店で韓流ドラマ ロケ地の前で

2009年7月

~故郷の母の死~
大変辛い悲しいことがありました。 6月30日に、間もなく99歳を迎える故郷沖縄の母親が亡くなりました。
私も既に高齢者の仲間入りをしておりますが、何歳になってもやはり母親は心の支えでした。
母は42歳にして不慮の事故で夫に先立たれ、5名の子供を育てる為に、口では言い表せないほどの苦労をしました。
しかし晩年には、「何処も痛いところや苦しい事は無い。心配する事も無い。皆が健康で幸福でいてくれて嬉しい。」と言っておりました。
長寿で葬儀も御祝いみたいなものだ、と皆様にはお話しましたが、これで私の郷里へ帰る楽しみが無くなりました。

2009年8月

~衆議院議員選挙~
今年の8月は日本にとって大きな転換点となるホットな夏になりました。
衆議院が解散され、戦後ずっと続いてきた旧い体質の自民党政治と既得権益を守り自らの保身にのみ窮々として、国民を顧みない官僚主導の国の在り方が崩れ去ろうとしております。
幸いなことに、無能で軽薄な総理大臣が出現した為に、これまでの体制が一挙に崩れるきっかけとなりそうです。 足柄上医師連盟では全会員一致で、自民党非公認の無所属候補を推薦することになりました。

2009年9月

~衆議院議員選挙の結果と課題~
8月30日の選挙の結果は皆様の予想通りでしたでしょうか。
選挙前から民主党圧勝、政権交代確実と報道され、その通りになりました。これから民主党が本当に公約を実行できるかどうか、財源の面から心許ないですがしっかり見守っていきたいと思います。
自民党や共産党の考えに近い、左寄りから右寄りまで幅の広い党員を抱え込んでいますので、民主党は国防や外交の面でそのうちに歪みが出てくると思います。小沢一郎を引きずり降ろそうとする国内外の陰謀や力も働いてくると思います。小沢の力によって勝ち取った政権は小沢によって崩れる可能性大と思われます。
日本の行く末は決して安泰ではなく、民主党が党利党略に走り、自民党のように国と国民を忘れた派閥政治に陥るようだと、民主党もすぐに愛想をつかされることでしょう。
自民党を中心とした政治家が国民不在の政治家になってしまった原因は、国民の側にも責任があると言えます。これは国民が、「国や他の者に対して何が出来るか」ということを考えず、いつも「何をしてもらえるか」ということのみを要求する姿を反映しています。そしてこれは、戦後の占領政策によって行われた教育(行き過ぎた個人主義、軟弱化政策、国に対して誇りをもつことを悪とする教育)に起因しています。
経済政策は非常に重要ですが、失われた日本の誇りを取り戻す教育こそが最重要課題であると思われます。

2009年10月

10月は多忙な月です。
ひと月のうち21日出席すべき用事があります。体力がないと務まりません。 診療の合間に出席しますので、ストレスを溜めないようになるべく楽しんで参加したいのですが、楽しい会ばかりではありません。 晩酌は少なめにして早目に寝るようにしております。

2009年11月

新型インフルエンザが猛威を振るっております。
若年者ではインフルエンザ脳症を発症する者も多数出てまいりました。 まだ国はその危機の重大さを認識していないようです。大規模災害に匹敵、或いはそれ以上の危機的状況にもかかわらず、危機宣言を発しておりません。 国民の生命の危険が目前に迫っていて、次々失われていく状況を放置しているようにみえます。 厚生労働省は国民の生命を軽視した責任を取らざるを得なくなるでしょう。

2009年12月

~師走の願い~

あまり明るいニュースの無いまま師走を迎えました。
政治的には、政権が自民党から民主党へ移行するという激動の年になりましたが、未だまだ明るい展望はありません。
是非来年は日本の復活の年にしたいと思います。

~沖縄の基地問題~

民主党政府が揺れています。沖縄・宜野湾の普天間基地を名護市に移転するということで、名護市の大半の住民が受け入れを拒否するという事態に陥っています。移転については既に日米政府間で合意されていますので、米国としては当然早く移転作業を進めてくれと要求しています。しかし日本側としては地元の反対があり、又政府内でも反対する社民党・国民新党があって意見がまとまっておりません。
県内の他の地域への移転や県外で国内、或いは国外への移転等も検討されているようですが簡単にはまとまらず、日米安保条約の改定とも絡んで政権を揺るがす問題になると思います。
私は名護高校の出身ですが、青春時代の心の故郷名護の美しい空と海を汚すヘリ基地の移転にはあくまでも反対するつもりでおります。