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膀胱がん


~血尿が知らせる~
膀胱がんには、病気を知らせる目で見えるサインがあります。それが、血尿です。血尿が出たら、放置せずに泌尿器科を受診してください。

●膀胱がんとは

 膀胱は骨盤のなかにある袋状の臓器で、腎臓でつくられた尿を溜め、ある程度の量になったら脳に指令を送り、体外に排出する働きをしています。膀胱がんは、膀胱にできるがんの総称です。膀胱がんにはいくつか種類がありますが、ほとんどは、膀胱の内部の粘膜にできる「尿路上皮がん」となっています。年齢別にみた膀胱がんの罹患率は、男女とも而歳代から増加しています。男女別では、男性の罹患率が女性の約4倍になっています。膀胱がんの発症リスクとしては、喫煙がもっとも大きな要因となっています。喫煙している人は吸わない人に比べて4倍、過去に喫煙した人は2倍程度、膀胱がんになりやすいことが判明しています。そのほかには、ナフチルアミン、ベンジジン、アミノビフェニルといった化学物質との慢性的な接触もリスクにあげられています。

●膀胱がんの病期

膀胱がん(尿路上皮がん)の病期(ステージ)は、大きく五つに分けられています。
0期 膀胱の内側の組織に腫瘍ができている状態。
I期 がんが、膀胱の内側の粘膜の下の層まで浸潤している状態。
Ⅱ期 がんが、膀胱の筋肉の層に浸潤している状態。
Ⅲ期 がんが、膀胱から周囲の生殖器(前立腺、子宮、腔など)まで浸潤している状態。
Ⅳ期 がんが、膀胱から腹壁または骨盤壁まで浸潤し、リンパ節や体内のほかの部位へ転移していることがある状態。
がんの治療効果を表す目安としてよく、「五年生存率」が使われます。膀胱がんの場合、I期の段階で治療を始めれば、5年生存率は約 9割と高い割合になっています。一方、Ⅳ期では2割程度と、大きく数字が落ちます。

●血尿が出たら泌尿器科へ
膀胱がんの病期

重篤な肝臓疾患の原因のほとんどは、肝炎ウィルスの感染によるものです。 肝炎ウィルスの感染者は約200~250万人とされ、感染者の9割は40歳以上の方となっています。肝炎ウィルスに感染しているかどうかを知るには、「肝炎ウィルス検査」を受ける必要があります。 肝炎ウィルス検査は血液検査で、 ’身体には負担が少ない検査です。この検査は、全国の保健所や指定医療機関で、無料で受けることができます(地方によっては、検査費用の一部を負担する場合もある)。 肝炎ウィルスは、血液によって人から人への感染も起こるため、ご自身が知らないうちに感染源となってしまうことも否定できません。ぜひ肝炎ウィルス検査を積極的に受けるようにしましょう。

●血尿が出たら泌尿器科へ

 膀胱がんを早期発見するための重要な鍵があります。それは「血尿」です。血尿には、目で見てわかるものと、顕微鏡検査をしなければわからないものがありますが、膀胱がんでは、目で見てわかる血尿が多くなっています。血尿の原因は、膀胱がん以外に もさまざまあります。また、血尿は出たり出なかったりすることや、膀胱がんによる血尿は、初期の段階では痛みをともなわないという特徴もあります。ただ放置していると、がんが進行してしまう恐れがあります。心あたりのある方は、早急に泌尿器科で相談してください。

●膀胱がんの治療法

 膀胱がんの治療には、次のようなものがあります。
◆内視鏡による経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)
尿道から手術用の内視鏡を入れ、高周波電気メスで膀胱にできた腫瘍を切除する手術。腫瘍の性質を調べる検査もかねている。
◆膀胱内注入療法
膀胱内に、抗がん剤やBCG(がん細胞を攻撃する免疫の力を強める薬)を注入する治療。 ◆膀胱全摘除術
転移しやすいタイプの膀胱がんの場合は、膀胱を取り除き、尿の出口を新たに作る尿路変更を行なう。ほかにも放射線治療や薬物療法などがあり、膀胱がんのステージや転移の有無などを考慮して、治療法が選択されます。


生活ほっとニュース~ものもらいとはやり目

(麦粒腫)とはやり目(流行性角結膜炎)があります。ものもらいは、まぶたの汗腺 や皮脂腺で細菌が増殖して、化膿する病気です。一方のはやり目は、アデノウイルスに感染することで、まぶたの裏側にある膜(結膜)に炎症が起こる病気です。この二つの病気は、ともにま ぶたで起こるため、症状が似ています。しかし、「細菌」と「ウイルス」と原因が異なるため、 注意点が違ってきます。ものもらいは、他の人に移る心配はありません。抗生物質の 点眼薬や内服薬、眼軟膏などの外用薬を用いると、2~3日で症状は軽くなり、4~5日で完 治するのが普通です。はやり目は、原因となるアデノウイルスの感染力がとても強いため、はやり目の方が使用したタオルからでも感染することがあります。アデノウイルスに対する特効薬はないので、対症療法が治療の中心になります。多くの場合、発症してから約1週間がピークで、2~3週間で症状が改善されます。はやり目は、学校感染症の第3種に分類され、この病気と診断された子どもは、出席停止となります。大人の方も他者に移さないよう、細心の注意をしなければなりません。まぶたにトラブルが起きたら、眼科を受診してください。まずは、ものもらいかはやり目かをしっかり確認するようにしましょう。

資料提供:メディカルライフ教育出版