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子宮内膜症のサイン


子宮内膜症は、女性の5~10%が発症す るとされています。この病気自体は悪性のものではありませんが、進行すると重症化する場合があります。また、症状によっては生活に大きな支障が出ることがあり、不妊の原因のひとつにもなっています。

子宮内膜症 図●子宮内膜症とは

子宮内膜は子宮の内側にある組織で、受精卵を受け止めて育てる役割をしています。卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)によって増殖し、妊娠が ないと子宮から剥がれて排出されます。子宮内膜症は、本来であれば子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜に似た組織が、子宮以外の場所(卵巣、腹膜など)にできて、増殖と剥離を繰り返す病気です。 子宮以外にできた子宮内膜に似 た組織も出血をともなって剥がれ ますが、子宮内と違って腔のよう な排出口がないため、血液が袋状 に溜まっていくことになります。 腹腔内に溜まった血液は、卵巣 や卵管、腹膜などで炎症を起こ し、組織の癒着へとつながってい きます。 また、卵巣のなかにできる「卵巣チョコレート嚢胞」の原因にも なります。

●子宮内膜症の症状

 子宮内膜症の症状で代表的なのは生理痛で、鎮痛剤の服用が必要なほどの痛みが生じます。子宮内膜症の場合、生理痛は年々酷くなっていく傾向があり、市販の鎮痛剤を服用しても痛みが十分に治まらないケースがでてきます。子宮内膜症の痛みは、生理痛 だ けではありません。生理の時期以外でも、腹痛や慢性骨盤痛や性交時痛、排便痛などが起こることがあります。

子宮内膜症 症状セルフチェック●子宮内膜症の診断と治療

子宮内膜症の診断には、問診、内診(腔のなかの状態を医師が指で診察する)、超音波やMRI検査、血液検査、腹腔鏡検査があります。子宮内膜症の治療では、薬物療法や手術療法が行なわれます。
・薬物療法
子宮内膜症が軽症であれば、鎮痛剤を使って、対処療法で経過観察します。 症状が進行している場合は、ホルモン剤を使って月経を一時的に止めることや、男性ホルモンに近いホルモン剤を投与して病巣を小さくすることもあります。
・手術療法
子宮内膜症の手術には、開腹手術と腹腔鏡手術があります。この病気の根治を目指す場合は、至急の摘出が検討されます。

●治療は手術だけではない

  心臓に違和感を感じても、心臓の治療というと想像するのは開心術でしょう。このイメージにより受診をためらう方は少なくないと思います。もちろん進行度により、開心術が必要になる可能性もあります。けれども、心臓弁膜症の治療は手術だけではありません。 薬物療法や、身体への負担が少ない、血管のなかに細い管を通すカテーテル治療などもあります。発見が早ければ早いほど、治療法の選択肢が増えるのです。

●早期発見・早期治療を

動悸・むくみ・息切れ・呼吸困難など、日常生活のなかで、ふと感じることはありませんか? 心臓弁膜症の治療をしないでいると、症状が進み、心不全という重篤な状態に陥る恐れがあります。心臓弁膜症は、進行すると、残念ながらよい状態に戻すことはできません。だからこそ、ささいなことであっても異変を感じたらかかりつけ医に相談してほしいのです。繰り返しになりますが、心臓弁膜症は、早期発見・早期治療が最も大切なのです

資料提供:メディカルライフ教育出版