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良性発作性頭位めまい症


「良性発作性頭位めまい症」という病名は、覚えにくいですが、ある日突然起こる、目がぐるぐる回るめまいの原因としては、もっともありふれた病気です。

耳 イラスト
・良性発作性頭位めまい症とは

朝起きたときや頭の位置を変えたときに、目がぐるぐる回るめまいに襲われる「良性発作性頭位めまい症」は、耳の器官に異常が起こることで発症します。 耳の奥には、「三半規管」があります。三半規管のなかはリンパ液で満たされており、頭を動かしたときにリンパ液の流れが変わることで、前後・左右・上下といった身体の平衡感覚を得ることができるようになっています。 良性発作性頭位めまい症は、この三半規管のなかに、剥がれた耳石(カルシウムでできた小さな石)が入り込み、リンパ液の流れを乱すことでめまいが起こります。

●良性発作性頭位めまい症になりやすい人

良性発作性頭位めまい症の患者は、普段、デスクワークをしている人や寝返りを打つ回数の少ない人に多くみられます。このことから、長時間同じ姿勢で頭をあまり動かさずにいることが、良性発作 性頭位めまい症の発症に影響しているのではと考えられます。 また、耳石は加齢とともに剥がれやすくなっていきます。良性発作性頭位めまい症は、60~70代の女性に多く見られるため、骨粗しよう症の影響も指摘されています。

●良性発作性頭位めまい症の対処法&治療法

 良性発作性頭位めまい症には、めまいのする方向へ頭を何度か動 かすことが有効です。それによって耳石の位置が変わり、めまいが治まります。また、めまいのする側に寝返りを何度かうつことも効果があります。 耳鼻咽喉科では、良性発作性頭位めまい症が疑われる場合は、一般的な耳の検査のほかに、「眼振検査」が行なわれます。眼振検査とは、頭の動きに合わせて眼が振り子のように動くことを「眼振」といいますが、めまいが起こると眼振のコントロールがうまくできなくなります。そこで眼振を検査することで、三半規管のある内耳の状態を調べます。そして、良性発作性頭位めまい症と診断した場合は、「浮遊耳石置換法」という、患者さんの頭や身体を動かして、三半規管に入った耳石を移動する治療が行なわれます。良性発作性頭位めまい症の7~8割は、この治療でよくなります。

●良性発作性頭位めまい症の注意点

  良性発作性頭位めまい症は、病名に「良性」とあるように、ほとんどは数日から2週間程度で軽快します。しかし、発作性頭位めまい症には、「悪性」のものも存在するので軽視はできません。 違いとしては、良性が耳から起こるのに対して、悪性の場合は小脳の出血や腫瘍や梗塞などによって起こります。悪性の場合は治療しないで放置すると、生命に危険がおよぶ恐れがあります。 良性か悪性か、専門医は適切な診断手順で判断します。朝起きたときや頭の位置を変えたときに、回転性のめまいが繰り返し起こるときは放置せず、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。

生活ほっとニュース~ヤングケアラー

 ヤングケアラーとは「幼き介護者」と訳され、本来大人がするべき家族の介護や家事、兄弟姉妹の世話をする18歳未満の子どものことを言います。 最近の調査によると、中学2年生で5.7%(約17人にI人)、高校2年生で4.1%(約24人に1人)が該当することがわかりました。 各家庭には様々な事情があり、大人がケアできない場合、必然的に子どもがすることになります。その結果、勉強や部活、友人との時間がなくなったり、遅刻や欠席など、ケアの負担が子どもの進路や人生を左右することもあります。 また、幼い頃から家族の介護や世話、家事をしている子どもにとって、それは当たり前のことであり、ケアを担っているという意識が低いことや、家庭内のことを知られたくないという思いから誰にも相談できず、これまで具体的な支援はほとんどされてきませんでした。 しかし近年、その存在が認識されるようになり、支援団体や法整備などが進められています。 今後は教育現場での子ども達への聴き取りなど、大人がこの問題に気付くことが大切です。そして、周りの人が子ども達をサポートできるよう、気軽に何でも相談できる環境作りを行なうことが求められます。

資料提供:メディカルライフ教育出版