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日本でも年々増加している 自己免疫疾患


自己免疫疾患に分類される病気は数多くあり、その中には「難病」に指定されているいるものもあります。自己免疫疾患に対する決定的な予防法や治療薬はありませんが、「免疫抑制療法」によって症状をコントロールする治療が行われています。

★免疫機能が自分の体を攻撃する

人間の身体には、体内に入ってきた異物を認識し、攻撃して排除するための機能が備わっています。これを「免疫」といいます。ところが、この免疫機能になんらかの変調をきたすと、まったく無害な自分白身の細胞や組織を攻撃してしまい、臓器や関節、皮膚といった身体の様々な部位に病気を発症させます。これが、「自己免疫疾患」です。自己免疫疾患の原因は、完全には明らかにされていません。体内のタンパク質が変質して異物とし て認識されてしまうケースや、夕ンパク質の構造が似ているため誤って攻撃してしまうケース。免疫機能そのものに、なんらかの障害が起きているケースなどが考えられています。 近年、自己免疫疾患では、白血球に含まれるリンパ球の60~80%を占める、T細胞の異常が自己免疫疾患に関係していることがわかづてきました。T細胞に関する研究をもとに、自己免疫疾患の治療薬の開発が、現在、盛んに進められています。

★自己免疫疾患には免疫抑制療法

 自己免疫疾患は、膠原病をはじめとする全身の臓器に症状が現われるもの(全身性自己免疫疾患)と、潰瘍性大腸炎やネフローゼ症候群(腎臓の病気)といった特定の臓器に起こる(臓器特異的自己免疫疾患)のふたつに大きく分けられます。 自己免疫疾患には多くの病気があります(表)が、特効薬となるような治療薬はまだありません。このため治療ではおもに、病気を発症している臓器の炎症を抑える「ステロイド薬」や、免疫機能の過剰な働きを抑える「免疫抑制薬」を使用した、「免疫抑制療法」 が行なわれます。

内反捻挫 イラスト
★免疫抑制療法の注意点

自己免疫疾患の治療(免疫抑制療法)は、「免疫反応を抑制する」目的で行なわれます。このため、この療法を行なっている方は、ウイルスや細菌に対する免疫力の低下による感染症のリスクに十分な注意をしなければなりません。通常時であれば、ワクチンの摂取によって感染症のリスクはある程度抑えられますが、ご存じの通り、ワクチンがまだ開発されていない新型コロナウイルスの感染が拡大しています。免疫抑制療法を行なっている方 は、マスクの着用や手洗い、不要不急の外出を避けるといったことを、より徹底して行なうようにしましょう。 また、免疫抑制療法には、妊娠または妊娠の可能性がある場合に、特定の薬が使用できないケースがあります。妊娠を希望される方は、医師と相談して、薬を変更するといった方法で治療を続けていくようにしてください。

【生活ほっとニュース~正常眼圧緑内障】

緑内障は40歳以上では20人に一人とされるほど多い病気であるにもかかわらず、多くの人がその発症に気付いていません。その一方で緑内障は、中途失明にいたるリスクとしてはもっとも高い病気の一つです。緑内障は、眼球の眼圧が高くなることで視神経を圧迫し、視神経に障害を起こす病気です。障害された視神経からは視覚情報が脳に伝わりにくく視野が欠けます。しかし両目で見たときには、この視野の欠けは片方の目がもう片方の視野を補うことで白覚しづらくなります。ここで問題なのは、一度障害された視神経は元には戻らないことです。このため気が付かないうちに緑内障が進行してしまうと、失明する恐れもでてきます。 こうした事態を避けるには、早期発見を心がけることがもっとも大切ですが、近年、眼圧は正常範囲なのに緑内障を発症する患者さんが多いことがわかってきました。これは「正常眼圧緑内障」とよばれ、緑内障を患う方の70%を占めるとの報告もあります。正常眼圧緑内障はとくに自覚症状に乏しく、視力がおかしいと気が付いたときはかなり病気が進行しているといったケースもみられます。正常眼圧緑内障を含め緑内障を発症するリスクは、40歳を過ぎると非常に高くなります。40歳を過ぎたら、かかりつけの眼科医を持つようにして、一年に一度は眼科で検査を受けるようにしましよう。

資料提供:メディカルライフ教育出版