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片付けの効能


近年「片付け」に関する本や、TV番組が人気です。それは、誰のなかに もある、片付けたい願望を映しだしているからかもしれません。片付け によってもたらされる効用とは何なのでしょうか。

まずは固定観念をお掃除!

年の瀬が迫ってくると、長年の習慣から「大掃除をしなきゃ!」と思われる方が多いのではないでしょうか。確かに新年を迎えるにあたり、住まいを清々しい状態にすることはとても気持ちのよいことです。ただ、昔とは家族編成も異なる現在、「大掃除」を年末に一気に行なうという固定観念をちょっと「お掃除」してみてもよいのではないかと思うのです。年齢を重ねるごとに、重い物の移動や窓の掃除などは、身体への負担が大きくなる上、危険も伴ないます。せわしい十二月に手伝ってくれる誰かを探すのも難しいものです。転倒を恐れたり、気持ちがおっくうになって掃除をしなくなってしまうのも、かえって健康上よくありません。そこで、十二月はいつもより少しだけ掃除を多めにする程度にし、1年を通して「中」掃除の予定表を作成してみてはいかがでしょうか? 日常の掃除のなかに、毎月ひとつ中規模の掃除を取り入れるのです。ご自分で掃除することが難しい場所は、十二月を避けてシルバー人材センターや専門業者など、誰かの手を積極的に借りることも考えてみましょう。掃除を効率よく行なえるだけでなく、「いざとなれば手伝ってくれる誰か」がいるという心強さは、日々の漠然とした不安をぬぐいとってくれるのではないでしょうか。 予定表 画像

なぜ片付けをするのか

緊急事態宣言後しばらく、各家 庭がだすゴミがとても増え、ゴミ の収集が対応しきれない状況が報 じられました。これは、家のなかで過ごす時間が増えたため、片付 けをしようと考えた人が増えたか らだそうです。なかには、在宅勤 務となり、スペースを作るために やむなくという方もいたでしょう。 人はなぜ片付けをするのでしょ う。片付けをし、住まいを衛生的 にすることはとても重要です。そ れ以外の動機となるものは何でし ょうか? 次の二枚のイラストを 見てください。それぞれどんな風 に感じるでしょうか? ①の状態 を掃除して、②になったと考えて いただいてもよいです。 ①は、「汚い、整っていない、 モヤモヤする、不快」、②は「き れい、整頓されている、スッキリ 感、快い」、大体そんな感情がわ くのではないかと思います。①か ら②への感情の変化を味わえるか らこそ、テレビの片付け番組が人 気があるのではないでしょうか? そして、それはご自分の住まい で行なっても味わえるものです。

片付けが健康上必要ね理由

 健康的な面で、片付け・掃除が 必要な主な理由は、ほこりゃダニ の繁殖防止などアレルゲンを減ら すこと、床にものを置かないよう にして転倒の原因を減らすことで す。加えて、衣替えや季節ごとに 寝具を取り換えることで節目を感 じたり、適度な運動効果があるこ とで心身のアンチエイジングにも なります。 できることは自分で、できない ことは無理せず他人に頼ってみる、 といった割り切りも必要です。

今を過ごすための場所を作る

片付けといっても、大切な思い出の品ならば、捨てる必要はありません。でも、もし何年も置いたまま開いていない荷物があるとしたら、今後も開くことはないかも しれません。そのなかに懐かしい品があるならば、今すぐ開いて懐かしさを味わってください。そして、それをきれいにして部屋に飾り直してもよいでしょう。 一番大切なのは、「今」を楽しく、快適に過ごすこと。過去を懐かしむことを未来への宿題にするのではなく、「今」、懐かしい感情を昧わってみてください。そして、また来年もこの気持ちを昧わいたいと思うか、もう充分と思うか、それが片付けの判断基準になります。片付けをしていると、本当に必要なものは意外と多くないことに気づくかもしれません。 片付けでもたらされる効用は、「今を快く過ごす場所が得られる」ことではないでしょうか。

資料提供:メディカルライフ教育出版