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脂肪肝とNAFL~飲酒が原因ではないが脂肪肝が増えている~


年齢とともに少しお腹周りが気になってはいるけれど、たまに歩くこと心がけている。お酒は飲むほうではないし、肝臓は特に心配していない---実は今、そうした方に「非アルコール性肝脂肪(NAFL)」が見つかるケースが増えているのです。

★最大の臓器  肝臓

最初に肝臓のことを簡単にご紹介しましょう。体内で最大の臓器、肝臓。その重さは約1㎏ほどあるといわれています。 また、皆さん一度は耳にしたことがあるかと思いますが、別名「沈黙の臓器」といわれ、肝臓にトラブルが起こっても初期では特徴的な症状があらわれにくい臓器でもあります。肝臓は黙々と働き続け、私たちが何らかの異変を感じた時には、症状がかなり進んでいたということも多々あります。 健康診断はもちろんのこと、病医院に通院されている方で3か月にI度くらい血液検査をしている方もいらっしやるかもしれません。それには、処方しているお薬が肝臓に負担をかけていないかチェックする意味合いもあるのです。 内反捻挫 イラスト肝臓には、次のような大切な働きがあります。
①タンパク質や脂質、胆汁を合成する
②不要な物質を解毒し、排出する
③鉄分などの栄養の貯蔵

★脂肪肝とは

例えば、アルコールを飲んだ場合、アルコールは肝臓で分解されて中性脂肪に変わり、栄養として各臓器に送られます。 けれども、体内最大の臓器といえど処理能力には限界があります。肝臓が1日で処理できるアルコールの量は図1の通りです。(適量はカッコ内、要注意)
これらの量を上回った飲酒を毎日続けていたらどうなるでしょうか?大量のアルコールによって合成されすぎた中性脂肪が、肝臓の細胞に付着してしまうことになります。この状態を一般に「脂肪肝」といいます。さらに、これを放置すると中性脂肪が肝臓の血管を圧迫したりして、肝臓の働きに悪影響を与えるようになります。すると、図2のような病気に進行く危険性があるのです。内反捻挫 イラストそして、これまで脂肪肝を引き起こす主な原因はアルコールであるとされてきました。

★NAFLとNASHとNAFLD

横文字が並んだ見出しですが、文章をさらっと読んだ上で、図3を見ていただければわかりやすいと思います。 かつては図2のような経過をたどるのは、アルコール性脂肪肝が悪化するケースだと考えられてきました。 しかし、現在はアルコールを大量に飲まなくても脂肪肝を発症する人が増加しています。これを「非アルコール性脂肪肝(NAF L)」といい、人間ドックを受けると20~30%の方に見つかるそうです。 NAFLが引き起こされる原因は、簡単にいうと「生活習慣によるカロリーの摂りすぎ」ということになります。たとえ、飲酒量は少なくても、今の私たちの食生活はカロリーが高くなりやすく、肝臓で不要な物質の分解・排出が追いつかない状態に陥りやすくなっているのです。 肝細胞に脂肪がつくだけでなく、生活習慣による様ざまな原因から炎症を起こすこともあり、これを「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」といいます。NASHになると、きちんと治療を受けないと図2のようになる可能性があります。図3のようにNAFLとN ASHを合わせて「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)といいます。

★肝脂肪を改善するために

現在、脂肪肝を指摘されている方は、肝臓がんなどへの進行が描かれた図2を見て、不安を描かれる方も少なくないと思われます。ただ一般に、脂肪肝改善することは可能です。脂肪肝時点でご自分の生活習を変えられるかが一番大切なのです。進行度にもよりますがアルコール性脂肪肝の方は、飲酒量を減らすことで脂肪肝は改善しやすいとされています。また、NAFLの場合は、生活習慣全体を見直したり、糖尿病など原因になっている疾患があれば適切な治療を受けることが必要になります。食生活については自己判断では逆効果になることもありますので食事指導を受けましょう。 肪肝が見つかったら、放置せず、かかりつけ医に必ず相談してください。 ぬかづけ イラスト

資料提供:メディカルライフ教育出版