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ひそかに痔に悩んでいる方へ


排便の際に痛みが・・・(多分痔なんだろうな)と思いつつ、デリケートな部分のため誰かに受け明けにくく受診をためらう方も多いかもしれません。 けれども痔の症状を我慢したまま放置しておくとQOL(生活の質)を落としかねません。悩んでいる方は思い切って受診してみませんか。

Q1 痔って何?

 「痔」とは、肛門の内部や周辺 に起こる疾患のことです。代表的 なものに、いぼ痔(痔核)・切れ 痔(裂肛)・痔ろうがあります。 「悩んでいるのは私だけなんだろうか?」そんなことはありませ ん。実は成人の半数が痔に悩んで いると言われているのです。

Q2 痔にはどうしてなるの?

 痔は、長時間座る習慣がある人 に起こりやすいとされています。肛門周辺の血行が悪くなるためで す。血行が悪くなるという点では、肛門が冷えることもよくありませ ん。また、便秘も大きな原因です。 排便時にいきむことで、肛門に負 担がかかったり、傷がついて発症 につながりやすいためです。痔ろ うの場合は、下痢をしやすい人が 発症しやすい傾向にあります。

Q3 痔にはどんな症状がありますか?

 排便時の出血や痛みが特徴です。 進行すると、排便時でなくても、 座ったり冷えるとズキズキと強い 痛みが生じたり、出血量が増える ことがあります。痔ろうの場合は肛門腺という場所に膿がたまって 周囲が腫れたり、ひどい痛みが生 じ、高熱がでることもあります。

痔 イラスト

Q4 3種類の痔はどのようなものですか?

患者さんで一番多いのが「いぼ 痔(痔核)」です。肛門粘膜の下 には多くの静脈が集まっています。 肛門に負担がかかると、その静脈 の一部の流れが滞ってこぶ状になつたものをいぼ痔といい ます。複数できることも 珍しくありません。肛門 には歯状腺という肛門 上皮と肛門粘膜の境目が あり、その手前にできる ものを「内痔核」といい、 外側にできるものを「外 痔核」といいます。 切れ痔(裂肛)は、水 分が少ない固い便が肛門 内を傷つけ、切り傷とな るものです。切れ痔を繰 り返して慢性化すると、 潰瘍になり、肛門が狭く なって排便しづらくなる ことがあります。痔ろうは、痔のなかで最も重症 といえるでしょう。歯状腺には肛 門陰窓という小さな穴があり粘液 をたす肛門腺とつながっています。 そして、免疫力が下がった時など に下痢をすると、まれにこの中に 大腸菌などが入っで化膿すること こうもんしゅうぃのうよう があります。これを肛門周囲膿瘍 といいます。さらに進行すると、 膿がたまった箇所が破れてトンネ ルができ、肛門の周囲にろう孔と いう穴が開いてしまいます。これが痔ろうです。その穴から膿や便 などが出て、不衛生な状態となり ます。

Q5 どんな治療をしますか?

皆さん、痔↓受診↓手術をイメ ージしている方が多いかもしれま せんが、最近は保存療法が中心に なっています。痔だからといって、 すぐに手術になるわけではありま せん。炎症や止血、鎮痛効果のあ る坐薬や軟膏が処方されたり、排 便が肛門の負担にならないよう便 を軟らかくする薬を服用して経過 を見るなどの治療が行なわれます。 ただし、受診時に痔がかなり進行 していた場合は手術療法が行なわ れます。また、痔ろうの治療は、 まず手術が前提となります。

Q6どんな人が発症しやすいですか?

痔は、老若男女どの年代でも発 症する疾患です。O歳の赤ちゃん が痔になることもあります。 一方、痔ろうは若い男性に多い ともいわれています。

Q7痔の人はどんなことに気を付けたらよいですか?

まずは肛門周辺を清潔に保つこ とが大切です。また便秘・下痢を 予防するため、腸内環境を健やか に保つよう心がけることです。そ のためには食物繊維の多いものを 食事に取り入れたり、適度に身体 を動かして、長時間座りっぱなし の状態を避ける、お尻が冷えない ようにすることも大切です。アル コールの摂りすぎもよくありませ ん。 また、排便時の出血の原因が痔 であるとは限りません。大腸がん などを原因とした出血の場合もあ るのです。現在「痔の自覚」があ る方は、ぜひ勇気をもって外科の 専門医を受診しましょう!

資料提供:メディカルライフ教育出版